合成繊維の世界では、ポリプロピレンが疎水性・親油性に優れた素材として広く知られています。水を弾き、油をしっかりと捉える特性から、さまざまな吸着材に利用されてきました。
そんなポリプロピレンを原料に、帝人グループであるユニセル㈱が独自に開発した革新的な技術があるのをご存じでしょうか。その名も 「バーストファイバー法」。
この技術によって生み出される繊維は、表面積が非常に大きく、多孔質の微細構造を持っています。つまり、油を吸着するための“受け皿”が圧倒的に多いのです。結果として、従来品をはるかに上回る吸着性能を発揮します。

油吸着材の必要性とは?環境と安全を守る頼れる存在
油吸着材は、環境保護や作業効率の向上、そして安全性の確保に欠かせない重要な製品です。
環境保護の観点から
油が土壌や河川、海へ流出すると、生態系に深刻な影響を与えます。さらに、水面に浮いた油は火災の原因となる危険性もあります。産業排水に含まれる油分は法令で規制されており、適切な処理が求められています。油吸着材は油の拡散や蒸発を防ぎ、環境保護に大きく貢献します。
作業現場での安全性向上
工場などでは、機械や配管から油が漏れることがあります。そのまま放置すると床面や作業台が汚れ、作業者の安全が脅かされる危険な状況に。油吸着材を使って油を拭き取り、清潔な環境を保つことで、作業効率の向上と安全性の確保につながります。
「高性能油吸着用不織布オルソーブ®」の5つの特徴
オルソーブ®カタログより抜粋
帝人グループのユニセル㈱が製造するオルソーブ®とは、機械や配管から漏れた油、船舶事故で漏れた油、さらに排水の中に含まれる油や、家庭キッチンの油を吸着除去するための油吸着用不織布です。
1.多孔質な構造で表面積が大きく、自重の約25倍の油を吸着します
2.連続した長繊維からなるため、一般的な短繊維で作られた不織布と比べホコリが出にくい
3.水を吸わず油のみを吸着します。水よりも比重が軽く、長時間浮かべても沈みません
4.焼却しても有毒ガスの発生はありません
5.油吸着性能が高いため少量の吸着材で処理。廃棄コスト削減につながります
オルソーブ®の使用例

油吸着材は「環境を守る」「安全を守る」「効率を高める」という三拍子そろった頼れる存在です。日常の作業現場から大規模な環境対策まで、幅広い場面で活躍し、私たちの暮らしや産業活動を支える欠かすことのできない製品です。
油対策の強い味方、油吸着材の力を一度試してみませんか?


